チャプレンのブログ・ALSなんか大嫌い

アメリカでチャプレンとして働いています

世にも不思議な恐怖体験

私たちが山の上の家を初めて見せてもらったとき、リビングの壁いっぱいに夜明け前の静かなマウント・フッドのきれいな絵が描かれてあった。

それを見たとたん、母は私にポツリと「この絵を描いた人、もう死んでいるわ・・。」と言った。

私は、「何を根拠の無いこと、言っているんだろ」ぐらいに思って、「まさかー」と適当に返事をしていた。

ジムが、「この絵は誰が描いたのですか? きれいな絵ですね。」と聞くと、

家の奥さんが「これは私の息子が描いたんですよ。彼は絵が好きでね。」と言われた。

続けてご主人が、「彼は2年前に交通事故で亡くなったんですよ。残念でした。」と言われたのだ!!

「ほらねー、私一目見たとき、何となくわかったのよぉー。」と母。

母には、時々こういう不思議な体験がある。


ところが、この家に住むようになって、私にも不思議なことが起こったのだ!!

ある日、私は何となく顔に不思議な感覚を感じて、ふと鏡を見た。

すると、上唇が見る見る『明太子』のようにパンパンに膨れ上がってきた。

私は恐ろしくなって、母の所に走り行き、顔を見せた。

母も恐ろしがって、これは何なのだろうと言う感じで観察していると、

5分ほどして、その腫れが見る見るスーッと引き、今度は下唇がブーっと『明太子』になったのだ!

またそれがスーッと無くなり、今度は見る見る左の頬がピンポン玉でも入れたかのようにブーっと腫れ・・・。

不思議な事に、その腫れは 順番に顔を回って行ったのだ。

上唇 → 下唇 → 左の頬 → 左のまぶた → 右のまぶた → 左の頬

その腫れは、5分ほど留まっては引き、別の顔の場所に移動していく。

気持ち悪いし、顔は怖いし!!!!!

一体、何がどうなったのか、さっぱりわからなかった。

私はこの状態を『エレファントマン症候群』と勝手に名づけているのだが、この症候群がまた起こったのだ!!

それは、私がたまたま何かの不調で 病院の待合室にいたときに 2回目が襲ってきた。

私が一緒にいたジムに「また『エレファントマン症候群』が出てきたよー! 怖いー!」と助けを求めると

看護婦を呼んできて、「妻を見てください。前にもこうなったことがあるんです。」と言った。

看護婦が「あら、何で腫れているんでしょう?」と言っている間に、その腫れがスーッと引き、

顔の別の場所がブーっと膨れて来た!

「こんなこと見たこと無いわ!」彼女も不思議がっている。

「こんな風に顔を回っていくんですゥー・・・。なんででしょう?」(半泣き状態)

前回と同じように、その腫れは、顔を順番に回って行く。

そのあと、すぐ内科の医者に通してくれたのだが、その時には『エレファントマン症候群』はおさまっていた。

医者は事情を聞いて、「何か食物アレルギーがあるのかもしれません」と言って、過去24時間に食べたものを聞き出したが、いつも食べているような変わったものは見つからなかったし、原因らしいものをつきとめることはできなかった。

仕方がないので「次に同じことが起こったら、すぐに病院に来て下さい」と言う事に。

幸いにも、その後『エレファントマン症候群』は 起こっていない。


もう一つ、この家でとても怖い体験をした。

ジムと私の寝室は地下室の一番奥で、少し薄暗くジメジメした部屋だった。

母は「あんたたちの部屋、気持ち悪い感じがするけど、大丈夫なのー?」とよく言っていたが、

私は、全く平気で、そんなコメントさえ気にも留めていなかった。

ある日の夕方、薄暗いときに、私は大きなキングサイズベッドの端に座り、乾燥機から出してきたばかりの洗濯物を広げて、たたんでいた。

ココがベッドの上に一緒にいたが、私はベッドの端に座っていたので、ココに背を向ける形になっていた。

私がせっせと洗濯物をたたんでいると、ココが(もしくは何か他のものがココの場所から)

「ヒッヒッヒッヒッヒー!!!」と大きな老婆の声で言ったのだ!!!

今にも、老婆から背中をさわられそうな、確かに私を怖がらせ、何か悪いことをたくらんでいる様な
邪悪な声だった。

その声を聞いたとたんに、私は身の毛がよだち、ゾー!!!!!!!っとして、部屋を飛び出した。

後も振り返らずに・・・。

もし振り返っていたら、そこには老婆がいたに違いないというほど、あまりにも怖い状況!

ココに何かが乗り移ったのか、ココ以外の何かだったのか・・・、今もってわからない。

ともかく、その体験以来、私はこの家が気持ち悪くなってしまった。

ジムは、私の精神状態をすごく心配して、毎日神の守りと平安のために祈ってくれた。

確かに、その後は何も変なことは起こらず、守られたが、今でも『エレファントマン症候群』と

老婆の声の体験を思い出すと、気持ちが悪くなってしまう・・・。