チャプレンのブログ・ALSなんか大嫌い

アメリカでチャプレンとして働いています

お呼ばれ

土曜日、お呼ばれして Sさんご夫妻のお宅に 夫婦で出かけた。

Sご夫妻は、40年間も日本で宣教師として奉仕をされ、17年前に退職された。

現在80代のお二人。去年 結婚50周年を祝われたばかり。

かれこれ、15,6年、お付き合いをさせてもらっている。


今回お呼ばれした主な理由は、クリスマス・レターや年賀状の翻訳。

ご夫妻は日本語は読み書きできるが、たくさんの分量なので、内容がわからないこともあり、

返事を書く前にちゃんと内容を把握しておきたいとの理由だろう。

私が1月に呼ばれて翻訳するのが、毎年恒例となってきている。今年で3年目。

3年目にもなると、毎年同じ方から送られて来ているご家族の様子がわかり、興味深い。


そのあとは、すきやきディナー!

アメリカ人のお宅で、日本食をご馳走になるのもなんだか変な感じ・・・。

でも、40年も日本におられ、超日本派のご夫妻なのだから、自然といえば自然かも。

ぐつぐつできるおいしいすき焼きをいただきながら、楽しいひと時を過ごさせてもらった。

(アメリカ人は、生卵を食べることができない人が多いが、夫は何事にも挑戦する人。

 「無理に食べなくても」と言われながらも、挑戦していた。エライ!)



食事の最中、日本の習慣や文化について まだよくわからない私の夫に Sご夫妻がいろいろ話された。

その中で、『日本人は謙遜の意味で 自分や家族のことを良く言わない』習慣があるという話になった。


 お客さんには「汚いところですけれど、お入りください」とか (きれいにしているのに!)
 
 ギフトを上げるときには、「つまらないものですけれど、どうぞ」と言ったり、

 妻を紹介するときには「うちの愚妻です」と紹介したり、

 食べ物をすすめられても、3回目までは断るのが常識だとか・・・。


その中でも、「うちの愚妻です」と妻を紹介するという話に、夫がウケタ!!

「そんなこと言って紹介するんですか? 信じられない!」と驚いたかと思うと笑い出した。

どうやら、ツボにはまったらしい。

涙を流して、クックック・・・。と笑って、止まらない。

 
アメリカ人なら、「僕の美しいワイフです」などと紹介するところなのだから。

「愚妻」などと言ったら、離婚のタネになること間違いなし!


ともかく、しばらく笑い涙が止まらなくなり、大変。


 
Sご夫妻の家は、日本の焼き物、飾り物、人形など、まるで日本の家にいるみたい。

私なんかより、ずっと日本的なのだ。

アメリカにいながら日本を感じて、楽しい会話を楽しませてもらった。

親しいお交わりに本当に感謝!


帰りの車の中で、「愚妻」のことを思い出した夫は、またまた涙を流して笑いながらの運転となった。