チャプレンのブログ・ALSなんか大嫌い

アメリカでチャプレンとして働いています

Sage Hills Trail  セージヒルズ・トレイル ハイキング

5月6日は私の誕生日。

「誕生日はどうしたい?」との夫の問いかけに、

「きれいな花の見えるハイキングに行きたい!」と私

 

それで、贅沢にも、5月6日は仕事の休みをとって

前日の夜から出かけ、

自宅から2時間半のところにある Wenatchee(ウェナッチー)に行くことに。。。

 

インターネットの書き込みによると、

今、バルサムルーツが満開で見時だというではないか

 

ヴァンクーバーに住んでいたころは、5月になると

コロンビアゴージのDog Mountain(ドッグマウンテン)に登って

バルサムルーツの中をハイキングするのが楽しみだった

 

ここ、しばらくバルサムルーツを見ることができていない・・・

 

お天気も上々で、ハイキングには格好の天候となり

約10キロほど 歩いた

 

なんという美しいところ

 

写真をスライドショーにしてみたので、

一緒に楽しんでいただければと思う

 

 

 

 

 

チューリップ満開

 

4月の終わりごろから、ぐんぐんと背が伸びていたチューリップが

満開となった~~

 

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夫がちゃんと肥料をやってくれていたので、

球根にも栄養が行っていたらしく、

去年と変わらぬ美しさだ

 

 

大きな植木鉢に植えた色とりどりのパンジーも

一度は鹿に食べられてしまったけれど、

復活してくれて見事な花を咲かせてくれている

 

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去年は、狭小庭いっぱいにダリアが咲いて、

あまりのすごさに「フランケンシュタイン・ダリア」と

勝手に名付けていた

 

毎年 違うことに挑戦してみようってことで、

今年のテーマは ひまわり

 

夫が、大・中・小のひまわりの種を蒔く

種を植えてから、花が咲くまで100日かかるということで

づっと咲かせ続けるために、

これから2週間おきに、種を蒔き続ける作戦だ

 

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大きなひまわり(中央の)は 高さが3メートルにもなるというので

どんなことになるのやら、それはそれで楽しみだ~

 

庭作業が嫌で、コンドミニアムに住む人がほとんどだというのに、

私たちは逆行している・・・

 

このコンドミニアムで、花を植えているのは私たちだけだ

 

 

 

一人ぼっちの死

 

Mさんは29歳の黒人女性

2年前に 白血病と診断され、

ここ2か月前から急激に病状が悪化してホスピスケアを受け始められた

 

自分の病気は深刻なものだと伝えても、

兄弟たちは受け止めてくれず、

「気持ちの持ちようで何とかなるのだから」と言って

あまり、親身になってくれないという

 

実は結婚されているのだが

自分の病気が分かったとたん、夫は家出をしてしまい

そのままになってしまっている

 

これまでは 体調のいい時は食料品の買い物などに出かけたが

偶然に夫に出くわしたことがあるという

「元気なのに、病気だとが嘘をつきやがって!」と

お化粧をして出かけた彼女を見て、捨て台詞を吐かれたこともあった

 

お姉さんのアパートに間借りをして住んでいるが

お姉さんが仕事をしている間 

3人の小さい子供たちの世話をするように 期待されていて

誰も深刻に自分の病気を考えてくれないと

不満を言っていた

 

最近は、完全に左目が見えなくなり、右目はぼんやりとしか見えない

バランスも悪くなり、歩くのにも足元がおぼつかない様子だ

 

彼女はクリスチャンで、

「天国に行くとわかっているので、死は全然怖くないわ」と言い

2週間前に、母親の家で、自分の生前葬も行った

 

「みんながおいしい食事を持ち寄ってくれて、楽しかったし、

 涙や笑いがいっぱいで、とてもいい生前葬になった」と言っていた

 

そんなMさんは、その数日後、吐き気が止まらなくなり、

ホスピスの合意を得て、症状管理のために 入院された

 

病室に訪問させてもらうと、

「今朝は、吐き気で最悪の状態だったけど、今は落ち着いています」と

ベッドの上に座って、きれいに赤いマニュキュアを塗った手で

ブランド物のバッグから、スマホを取り出し、

なにやら調べ物をされていた

 

いかにも、若い女性の姿がそこにはあった

 

数日間、入院しているけれど、家族は誰も来てくれず

(コロナ感染対策で、一度に数人とかの見舞いは許可されていないが、

 2人までならできることになっている)

それどころか、自分がこんなに大変なのに、

兄弟たちは、電話で、どうでもいいような相談事を電話してくるという

(例えば、ショッピング中で、どっちの品物にしようか迷っているなど)

 

「もう、自分では薬の管理もできないし、アパートには戻れない。

 死ぬまでここにいさせてほしいと、ドクターに頼んであるの」

「ここで死ねると思うと、気持ちが楽になった~~~」

Mさんは屈託なく、笑顔で話した

 

「1週間後にまた来ますね」と約束してあったのに

その1週間が経つ前に、Mさんが病院で今朝息を引き取ったと

連絡が入った

 

家族にも親身になってもらえず、

一人で病気と闘っていたMさん

たった2度しか訪問できず、あまり力になってあげられることができなかった

 

患者さんを訪問するときは、

どんなにお元気そうに見えても、

これが最後の訪問になるかもしれないということを念頭に入れているが、

今回のMさんの死を通して、またしても そのことを思い知らされた

 

Mさんは今頃、すべての苦しみから解放され、天国に行き、

イエス様に迎えられて 圧倒されるような愛に包まれておられることだろう

 

 

散歩中の桜

 

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突然の悲劇:叔母の死

年に1度くらいしか連絡を取り合っていない 福岡の田舎に住む叔母から

月曜日(3月29日)に手紙が届いた

 

1月に手編みのスカーフだのベストだの帽子だのを送ったので その礼状で、

きれいな文字で 元気でやっているとの叔母の近況が書かれてあった

 

叔母は、85歳でスマートフォンやインターネッとはできないし、

手紙のやり取りと言う古典的な方法でしか、連絡を取ることができない

 

『年に1度のやり取りだけでは足りないな~』 

息子はいるけれど、関西にいるため 離れていて、一人住まいなので

もう少し、連絡する頻度を増やそう

 

そう思って、さっそく火曜日の朝の空き時間に 返事を書き始めた

 

すると、日本の妹からライン連絡が入り、

叔母が交通事故にあって、被害にを受け、病院に運ばれて危篤状態だという

 

そんな・・・・

叔母にどんなことを書こうかなと 考えていた時だっただけに

そのニュースは 本当にショックだった

 

叔母を含む母の姉妹たちは4人いるが、それぞれ全国に散らばって住んでいて

普段から合流するということもなかなかできないでいた

 

こういう時には その距離の長さが大変だ

ましてや アメリカにいるのではどうしようもなく、連絡を待つしかない

 

どのようにしてかはわからないが、

連絡が 息子に 息子からいとこたちにとつながり

まずは、東京のいとこが福岡に駆け付け、叔母の息子といっしょに

叔母の状態を見守ってくれた

 

状態は悪く、2,3日の命だとの告知があったという

 

そして、とうとう金曜日に息子と姪に見守られながら亡くなってしまった

 

事故の状況はというと、

叔母が市民大学のクラスに参加するため外出し

横断歩道を渡っている際に、軽トラックにはねられたらしい

その直後は意識もはっきりしていて、自力で救急車に乗り込んだという

 

ところが 救急病院で状態が急変し、

ヘリで大学病院に搬送されて治療を受けたが そこで亡くなってしまったのだ

 

土曜日にはお通夜、日曜日には家族葬が執り行われ

私の妹が京都から、いとこが名古屋からと駆け付けて

一通りの葬儀にまつわる儀式を行った

 

なんと、あっけない最後

 

この1週間は叔母の あのことこのことなどを思い出して過ごした

 

特に思い出すのは、2001年ごろだったか、私とジムが福岡に住んでいたころ

叔母が所用で近くまで来るという連絡を受け、

うちに遊びに来てくれた時のことだ

ちょうど、クリスマスだったので、

アメリカ・スタイルのクリスマスディナーを作って食べ、

その前後、コタツに入って 楽しく会話したこと

 

叔母の人生は苦労が多く、決して楽なものではなかった

それでも 特に人の助けを得るでもなく 質素に生活していた

 

交通事故という形で 突如 命を奪われることになるなんて・・・

いとこ(叔母の息子)の気持ちを思うと 悲しい

別れの準備もできず、突如として いつもそこにいた母親がいなくなったのだから

 

母を含めて4人姉妹だったオリジナル家族は 3人になってしまった

 

葬儀に出れなかったということもあると思うが

気持ちを整理するのに 私も時間がかかりそう

 

しばらくは 叔母の思い出を思い出しながら 過ごしたいと思う

 

 

散歩中の風景より

 

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癒しの時間:観葉植物

 

今日、土曜日の休日は 一人時間

朝から車を走らせ、一度行ってみたかった隣町の苗木店を覗きに行ってみた

 

すると、なかなかホームセンターでは売っていない種類の観葉植物たちが・・・

 

 

可愛いらしい植物たちが それぞれに

「あなたの家に連れて帰って~~」と私に語り掛けてくる

私は

「そうなの~? うちに来てみる~?」ってな感じで答えて

あれこれ数種類の植物を買った

 

家に帰るとさっそく、キッチンで少し大きめの鉢に植え替える

 

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今回一番気に入ったのは 『ひもにつながったイルカ』というサボテン科の植物

 

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一つ一つの葉が 本当にイルカが泳いでるみたいで可愛い~

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植え替えられた植物は、家のあちこちの窓辺に一応落ち着いた

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キッチンの流しの上にも

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みんなちゃんと大きく育ってね~

 

 

 

 

 

元気な姿を記憶に残したい

 

Nさんは86歳の黒人男性。

アルツハイマーの末期でホスピスケアを受けられている

 

長年、教会の牧師として、神と人に仕えてこられた

奥さんも結婚して60年以上 一緒に教会で共に奉仕をされてこられたという

 

奥さんは、穏やかな話し方で

ご主人のNさんがいつ亡くなるのかわからないけれど

心の準備はできていると言われた

とても落ち着いておられる

 

ご夫婦には10人以上の子供がおられて

そのうちの一人の息子が 近くに住んでいるのに見舞いに来ない

チャプレンから 息子に来るようにと電話と入れてもらえませんかと

お願いされた

 

次の日、その息子さんに電話をしてみた

「お父さんの状態は日に日に悪化していて、

 いつ亡くなれれるか時間の問題のようです。

 あなたがお父さんに顔を見せに来ないと心配しておられるのですが、

 どんなお気持ちでおられるのですか?」

 

そう尋ねてみると、息子さんは

「父親の病気を認めたくないとか、否定しているとか

 そういうのではないんですが・・・

 僕は、父親が元気で活躍していた姿を記憶に残したいんです

 今の父親の弱っている姿ではなく。」

「だから、家族がみんなが 来い来いと言うのですが

 どうしても行く気になれません。

 でも、絶対行かないとか決めているわけでもないので

 気が変わったら、行くこともあるかも・・・・」と言われた

 

私は 彼の考えを尊重して

「そうなんですね。お父さんの元気な姿だけを記憶に残したいんですね

 お母さんや家族のお気持ちもあるので、複雑だとは思いますが

 話してくださってありがとう

 気が変わって、会いたくなったら、行ってあげてくださいね」

そう言って、電話を切った

 

数日後、Nさん宅を再び訪問させていただいたら、奥さんが

「『チャプレンに電話をよこさせたんだね』と息子に言われました

 まだ、息子は来ないんですよ

 彼が来たら、家族みんなでサポートしようと思って

 いつ来てもいいように心の準備をしているんだけど。。。

 どうしたらいいのかしら・・・」

 

「息子さんは ご自分の考えがあって来たくないとおっしゃっているので、 

 無理強いせずに、彼の気持ちを尊重してあげることじゃないでしょうか」

と言うと、

「そうですか。気持ちを尊重した方がいいですかね・・・」とポツリ

「病気の時の記憶なんて、あっという間に無くなって

 元気な時のことしか思い出に残らないと思うんだけどねえ。

 長男がガンで2年間闘病して亡くなったんですけど、

 その時の病気姿の息子なんて、記憶から消えてしまって

 とても元気な時のことしが 思い出せないのに」

 

奥さんは納得がいかない様子だった

そして

「本人が来たくないのだから、仕方がないわ

 気が変わることを期待して、待ってみます」と言われた

 

時々、このようなことが起こる

家族が病気になると、遠ざかってしまう人

ーどう接してよいのかわからない

ー悲しすぎる

ーそんな病気の姿を見たくない

理由はそれぞれだ

 

家族が重い病気にかかられて、死期が近づいたとき

あなたなら、どうしますか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう一度 飛びたい

84歳の白人男性、Hさんはカクシャクとした紳士という感じの方

複雑な心臓病で独居ができないほどに病気が進み、
そのうえアルツハイマーの症状も出てきたこともあって、
東海岸から シアトルの娘ケイトさんの家に身を寄せられた
そして、間もなく医者からホスピスを進められたのだった


Hさんは 良家の出身で 裕福な環境で育たれ
成績優秀で大学を卒業、そしてエンジニアリングで修士号を取得

電気系のエンジニアとしてアメリカ大手のメーカーで活躍
退職前までに かなりトップの方までのぼりつめられた

退職後は、熟年離婚され、シニア・コミュニティーで
多くの友人たちに囲まれて楽しい生活を送られていた

娘のケイトさんの住むシアトルには毎年夏になると1か月
遊びに来ておられたという

実は、Hさんは娘婿のクリスと大親友。

娘のケイトが初めて交際中のクリスを父親のHさんに紹介したとき
Hさんはこの青年を大いに気に入り、娘に
「いいかい、ケイト、
 もし、クリスが何か質問をしてきたら、(例えばプロポーズのような)
 絶対、Yesと答えるんだよ」と
忠告しておいたという

Hさんの期待通り、晴れてケイトとクリスは結婚
Hさんは大喜びで、二人を祝福された

というのも、クリスもエンジニアで思考回路が似ているのだ

娘婿のクリスは飛行機関連のエンジニアであるばかりでなく、
趣味が小型セスナ

アメリカでもっとも古いセスナ機種類の収集家でもあり、
すでに飛べなくなったセスナを買い取って修理しては
あちこちのローカル飛行場に保管しており、
それを20年ほどやっているうちに、
アメリカ中に 数十のセスナをもっておられる

訪問させていただいているご自宅の庭にも修理中のセスナが一機あるのだ

Hさんはクリスと大の仲良しになり、
クリスから飛行操縦の手ほどきを受けて、
セスナを操縦させてもらうために、毎年1か月遊びに来ておられたのだ

初めて、チャプレンとして訪問させていただいた際、
「今のあなたにとって、一番大事なことは何ですか」と質問すると
Hさんは、
「春になったら、クリスと一緒にセスナで飛ぶことです」と答えられた

「飛ぶことの魅力は何ですか? どうしてそんなに飛ぶことが大事なの?」と
質問すると、
「空に上がると、景色がきれいなのはもちろん素晴らしいんだけど、
 地上からとは全く違った視点から、世界を見ることができて、
 自分の存在がいかに小さいか、
 自分の悩みがいかに小さいか、わかるんです」

「あのエキサイトメントな気持ちを味わうと、とりこになりますよ」

「クリスがいつもアドバイスしてくれるんですが、
 『セスナは、無理に操縦しようとしないこと』
 『セスナは 飛び方を知っている
  空気がデコボコしているときには、なんとかスムーズに飛べるように
  必死で操縦しようとするんですが、
  セスナに任せて、セスナの自然な飛び方にやらせてみるとうまくいく」

私はそれを聞いていて、
「それって人生に似ていますね
 悪戦苦闘して、あらがうこともできますが、
 時としてじっと流れに任せて見守ることも必要ですよね」と
感じたこと、教えられたことを述べさせていただく

まさに、Hさんは人生の終末にさしかかっており
どうすることもできずに、じっと自然な体の弱りを
受け止めるしかないところに おられるのだ・・・



ケイトは、自信たっぷりだった父親の体が弱り、
そのうえ、アルツハイマーまで患って、自信を無くしていることを
何とかサポートしようと、
私の訪問日に合わせて 写真を整理し、スライドショーにして
大画面のテレビに映し出し、父の良き日の思い出をたどって
Hさんが 嬉しそうに写真のことを私に説明するのを
優しい目をして聞いている


成功したキャリアと業績
そのことに誇りをもって、自慢話をたくさんもっているHさん

ケイトはそんな父親に、そのままの姿でいてほしい
変わらない今まで通りの父親として とどまってほしいのだろう

そして、退職後は娘婿クリスと
5歳のいたずらっ子のような笑顔でセスナに夢中になっている父親の姿を
娘として一生懸命に支えておられる


先日、訪問が終わって玄関の外に出たら、
クリスが私を追って出てきて、
「義父を訪問してくださって、本当にありがとうございます」と
礼を言われた

春になったら セスナで飛びたいというHさんの希望は
果たしてかなうのだろうか

「お義父さんの様子は クリスからみてどうですか?
 セスナに乗れそうですか?
 死ぬ前のゴールにしておられるみたいなので、私も祈っているのですが」

そう聞くと、クリスは
「まあ、数メートルは何とか歩行器を使って歩けるようなので、
 力のある友達に協力してもらって
 何とかかなえてあげられると思います」と言われた

さて、シアトルも気温が上がってきて、春がそこまで来ているのがわかる

Hさんが空を飛ぶ日は いつになるのだろうか



Hさんが飛ぶ予定のセスナ (インターネットより)

Aeronca