チャプレンのブログ・ALSなんか大嫌い

アメリカでチャプレンとして働いています

患者さんとの会話から

 
病院で患者さんや家族の方々と接していると、いろんなことを学ばされる。
 
中でも 人生観や 死生観について はっとさせられることや 考えさせられることが多い。
 
先週、訪問させてもらった患者Cさんは、左足を切断されていて、右足も将来的に切断になるかもしれない状況。
 
バリアと介護問題で自宅にかれこれ1年も帰ることが出来ず、病院と施設を行ったり来たり。
 
困難の中にも 信念を貫いて 自分の生活を取り戻そうとするCさんの話を聞いていて、
 
「そのそこ力の源はどこにあるんですか?」 と聞いた。
 
すると、「妻を未亡人にしたくないんです。それだけです。」 とポツリと言われた。
 
「本当はね、僕にとっては 死ぬことよりも、生きることの方が恐怖なんだ。
 
 でも、自分についてきてくれた妻を 守るべき自分がいなくなったら、誰が守ってやれるんですか?」
 
質問とも、投げかけとも言える言葉。
 
 
図らずも 未亡人となった自分の経験が重なって 
 
困難な中にいても、最善を尽くしたいと努力する 人間の美しさを感じた。
 
 
Cさんは、その日の午後 リハビリ施設に退院していかれた。
 
一日も早く、問題が解決して 奥さんと共に生活できますようにと祈らずにはいられない・・・・・