チャプレンのブログ・ALSなんか大嫌い

アメリカでチャプレンとして働いています

ジムのお墓

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今日母と一緒に、ジムのお墓に行った。

今年初めて気温が上がり、夏日となった。

空は快晴。

白い雪をかぶったカスケード山脈の山々が、遠くにはっきりと見え、気持ちがよかった。

きれいに刈りこまれた青々した芝生の中に、多くの墓が整然とならんで静かだ。

ジムのお墓は まだ新しくて彫られた名前がくっきりと見える。

ジムがそこにはいないとわかっていても、お墓に行くと、不思議な気持ちになるのは、なぜだろう。

いつか、私もこのお墓に入ることになっている。


これまで、ジムはいつも私に花をプレゼントしてくれていた。

しょっちゅうと言うほど、花をくれていたが、一番覚えているのは、

結婚4年目ごろに旅行に行ったとき、宿泊先のホテルの部屋にジムからの花束が待っていたこと。

そして、結婚記念日にディナーを食べに行った時、二人のテーブルに深紅のバラの花束が届いたこと。

最後の花束は、去年アメリカに帰国し、はじめて自宅に戻った時に、花束が届いたのだった。

ジムはロマンチストで、いつも花をくれた。

でも、私は現実的な女で、慣れっこになり「ありがと」ぐらいで、

「いくらしたの?」なんて言って、カワイゲのないことばかり言っていた。

これからは、ずっと私がジムのお墓にお花を飾る番。

きっと、ジムの仕返しなのだ。


母としばらく、散歩をして帰った。

私の47歳の第1日目は、こうして過ぎていった。

ジムのいない始めての誕生日は、やはり大きなものが欠けている感じで、さびしい。