チャプレンのブログ・ALSなんか大嫌い

アメリカでチャプレンとして働いています

たのもしい姪

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ジムの双子の妹の次女、サラが1泊だけ うちに来た。

彼女は3週間の「シー・スカウト」のセーリング訓練を終えて我が家に泊まり、今朝コロラドに帰った。

サラは、先日高校を卒業したばかりの17歳。 身長180センチ! うらやましいほどスラリと長身だ。

「シー・スカウト」とは、「ボーイ・スカウト」のような団体で、14歳から21歳の青少年を対象に、

セーリングを中心とした訓練を通して、育成する団体のよう・・・。

彼女も14歳の時から「シー・スカウト」に所属し、この3週間の訓練に参加していた。

自分が一番の年少者で、ワシントン・オレゴン・アイダホ・カリフォルニアなど 色々な州から

この訓練のために集まってきた若者と、初めて顔を合わせての共同生活。

「船は『パイレーツ・オブ・カリビアン』の映画撮影に実際に使われた船だったんだ!」と話してくれた。

毎日、雨の日も、風の日も、晴れの日も、訓練生は乗組員の指示に従って、デッキを磨き、道具を磨き、
マストの上げ下ろしをし、板張りの床に寝袋でゴロ寝状態で過ごしていたと言う。

テレビもインターネットもない中で、洗濯もろくにできず、煮しめたようなTシャツとジーンズを何日も着て、
船酔いに悩み、唇も切れ、真っ黒になりながらも、とても楽しかった様子。

3週間の間、太平洋や沿岸の大河を行き来して、訓練を受け、

観光港では、水兵さんのユニフォームを着て観光客に船内を案内したり、

独立記念日には、花火の下でセーリングしたり。

また、極めつけは、水葬だったらしい。

お年寄りの女性の「自分が死んだら是非水葬にしてほしい」との希望にそって家族が船をチャーター。

サラたち訓練生がセーリングして沖に出、遺灰を撒いたという。

乗組員同士の結婚式もあったということで、この3週間で、まるで濃縮ジュースでもゴクリと飲んだような、
濃厚な経験をしてきたみたいだ。

彼女は、しっかりしていて、大人びていて、いかにもアメリカ人の女の子と言う感じ。

日本にはいないタイプだ。

将来の夢は、ライターか、フィルム製作に関わりたいと言う。

9月からは、目標に向かって大学だ。


「こんなに長い間家族から離れたことはなかったから、家族や犬たちに早く会いたい!」

船を下りるときは、この訓練で友達になった仲間との別れに、ほとんど泣きそうだったと言う。

まだ、可愛らしさも残しながらも、実に頼もしい17歳だった。

「また、ゆっくり遊びにおいで」そういって、空港まで見送った。