チャプレンのブログ・ALSなんか大嫌い

アメリカでチャプレンとして働いています

ホスピス・チャプレンとの一日

 
火曜日、ホスピス・チャプレンのデビー牧師と 一日研修をさせてもらった。
 
デビーは 聖公会の牧師で 60歳の女性。
 
この仕事に赴任されて 10年になるという。
 
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ホスピス・ケアーは 医者から余命6ヶ月と告知を受けた患者さんたちが 
 
それぞれ自宅や老人ホームなどで最期のときを過ごされているが、
 
チャプレンの訪問を希望される方たちを 対象に行われている。
 
この日は、6人の患者さんの訪問におともさせていただいた。
 
そのうちの2軒は かなり離れた距離で 30分以上車を飛ばした。
 
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           移動中   デビーを追いかけて 田舎道をひたすら走る・・・・・
           (ちなみに この日行ったのは 映画『スタンド・バイ・ミー』のロケ地となったブラウンズ・ビル)
 
 
癌でかなり弱っておられるが 車椅子に座って談笑できる60代の男性
 
95歳で心臓発作で きれいな老人施設で療養されている男性
 
85歳で寝たきりの女性
 
37歳の若さで麻薬中毒で死を宣告された女性 など
 
 
デビーは、明るく屈託のない人柄で、大きな声で 気さくに患者さんたちに対応される
 
クリスチャンでない患者さんで宗教の話をしないてほしいと言われてる患者さんとは フレンドリーな友として、
 
クリスチャンの患者さんには、天国に行く用意について はっきりと語る。
 
85歳で寝たきりの女性患者さんとは、葬儀のプログラムの打ち合わせまで・・・。
 
これには少しビックリ。
 
 
聖書ではイエス様が、いやしや救いを求めている人々のところに 徒歩で旅をして回られたけれど、
 
訪問ホスピスのチャプレンの仕事は、なんだか似ている
 
 
人はいつか必ず死ぬときが来るけれど、
 
すぐにではなくて 数ヶ月と余命宣告を受けて 日々を過ごすのは、過酷。
 
その間に、やるべきことをやって平安の中にある患者さんも、もちろん不安の中にある患者さんもいた。
 
 
デビーが話してくれたある患者さんの話。
 
その方は 余命数ヶ月と宣告されていたが、ある日 白内障の手術を受けられたらしい。
 
デビーが 「もうすぐ死ぬのに、どうしてわざわざ白内障の手術を?」と 尋ねると、
 
「だって、天国に行ったとき どんな美しいところか見えないと 困るから~!」と答えられたという。
 
子供のように 素直な信仰をもった人だな~
 
 
死と向き合う色んな形があることを 病院で毎日見て 考えさせられる・・・・