ペストガ・ハウスにて
チャプレンの当直の際に泊まらせてもらっている 病院内のペストガ・ハウス。
ここは 遠距離から看病に来る 患者の家族の宿泊施設だが、
遠方からの癌の化学療法を受ける患者さんも、入院はせずに ここで宿泊しながら治療を受けておられる。
患者や家族に 有意義なときを過ごしてもらおうと、
ペストガ・ハウスでは いろいろな催しが 開かれているみたい。
私の泊まる水曜日の夕方は、よく ボランティアのアーティストが来ていて、
ダイニングのテーブルで 簡単にできるアート・プロジェクト教室を開いておられる。 (もちろん参加費無料)
いつも、私も参加するように誘われるのだが、(アート・プロジェクトが これまた素敵なものばかり!)
残念ながら、その時間は夜の病棟回りの仕事で 参加できない・・・・・・ 残念
今日もまた、ボランティアの女性が 素敵なアート教室を開いていた。
「あなたも一緒に作りましょうよ!」 といつも誘ってくれる彼女
毎回 毎回、簡単で、しかも作りがいのある アート作品を用意されている。
今晩のは、薄い銅版におハシで好きなモヨウを浮き上がらせて作る飾り物。
↓ ビーズをつけて、壁飾りなどに あしらってある
銅はやわらかいので お箸などで 少し押し付けながら線を描くと すぐに模様が描ける。
浮き上がらせたいところは、裏から描けばいい
あとで、金タワシで 浮き上がったところをこすると 銅がはげて アルミの銀色が浮き上がるしかけ。
なんと 素敵~!!
見とれて写真を撮っていると、「時間の空いているときに、是非やってみてね。」と
銅版をくださり、作り方を説明してくださった。 親切~
がん患者さんである娘さんの付き添いで 遠方から来ておられる女性が参加されていた。
奥でギターを弾いている人も、ボランティアの歌手
いつも このアートのボランティアとティームを組んで 来ておられ、美しい声で歌を歌っている。
曲目は、アメリカのフォークソングで ピーター・ポール&マリーなど 親しまれているものがほとんど。
深刻な病にかかって、大変な治療を受ける患者さんや その家族は、
精神的にも 肉体的にも、心理的にも、霊的にも、疲れることが多いはず。
そんなところに、息抜きができたり、リフレッシュできる工夫がされているのは すごいことだ。
しかも、参加者がたくさんあろうと、なかろうと、淡々と継続し、
常に 人を受け入れる準備がなされているところは、さすがボランティア先進国、アメリカだ。
医者や看護士、最新の技術、薬などは もちろん必須だが、
精神面も含めて寄り添える医療(ちゃんプレンも含めて) 多角にトータルにケアーできる体制を整えるために
この病院は 小さいながらも がんばっているのが よくわかる。