チャプレンのブログ・ALSなんか大嫌い

アメリカでチャプレンとして働いています

はじまり

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ジムが、初めてのデートの際に、「隔週でデートに誘ってもいいですか?」と言った次の週から、どういうわけか、
「隔週」ではなく、毎週末デートに誘われた。

彼は大阪府の南部、私は京都の南部に住んでいたので、デートはほとんど大阪、梅田などだった。
彼が言っていた通り、ふたりはお金がなかったので、もっぱら、心斎橋や 大阪城公園をブラブラと歩き、
いろいろなことを話した。
若い二人は、時間がいくらあっても話し足りないのだった。

予断だが、父と母も、結婚前は、心斎橋、道頓堀、御堂筋などで デートをしたらしい。
親子2代で、同じ町でデートをしたことになる。

ジムと私は お互いに、惹かれるものを感じ始め、どんどん心の距離が近くなっていく・・・・。

いつのころからか、ジムは、毎晩電話をかけてくるようになった。
ジムはアパートに電話がなかったため、小銭を貯めて、毎晩近所の公衆電話からかけてきていたのだった。

私はジムから寝る前に電話が必ずかかってくる習慣が大好きだった。

おりしも、当時1984年は、スティービー・ワンダーの 「I just call to say I love you」が大ヒット!
「特に何の理由もないけど、ただ愛していると言いたくて、電話をかけているよ」と言う内容だが、
まさにジムの電話もそうだった。

ジムは外見はとてもシャイな人だが、ストレートに気持ちを伝えてくる情熱の持ち主。

私は、心をグイグイ引っ張られながらも、「インドでの奉仕活動」を実現したくて、困惑した。

そして、「アメリカ人が 心の中で何を考えているかなんて、そんなに簡単には わからないのだから、
要注意、要注意!」と自分をけん制していたのだった。

でも、誠実なジムの態度や考え方、日本人の私とは全くちがう新鮮なアメリカ人の感覚、
そして、私にとても親切にしてくれるジムの接し方に、自然と引き寄せられていった。

ああ、懐かしい、青春の日々! やはり、私はオバサンになってしまったのかなー。

先日、運転中にラジオから 不意に スティービー・ワンダーのあの曲が流れ、涙が止まらなかった・・・・。