チャプレンのブログ・ALSなんか大嫌い

アメリカでチャプレンとして働いています

婚姻届

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                婚姻届にサインをする二人


1984年 11月20日 ジムの誕生日に私たちは婚姻届を出した。
そのため、私たちは 婚約届けを出した日と、式を挙げた日 年に2回結婚祝いをしていた。
結婚22年だったが、合計44回 祝ったことになる。
なんだか、得したような気分・・・!

翌年の1月5日に渡米するため、私の永住権を取らなければならないからだ。

私たちは 少しドレスアップして、実家のリビングで婚姻届にサインをした。

その後、電車で神戸に向かう。
神戸にアメリカ領事館があったからだ。

婚姻届は簡単なもので、書類に必要事項を記入後、サインをする。
しばらくすると、結婚証明書 Marriage Certificate がもらえる。
アメリカでは、住民票がないので、今でもこのオリジナルの書類を保管し、必要に応じて提示している。

結婚証明書が発行されると、その足で(文字通り、徒歩で)神戸市の区役所へ行き、日本の婚姻届を出す。
そうすれば、アメリカと日本の両国で 同日に結婚したことが認められるのだ。

私たちは、二人とも本当にウキウキとして幸せだった。
二人が本当に結婚という具体的な1歩を確実に踏んだのだ。

帰りの電車の中で、私はなんだかとても晴れ晴れとした気持ちだったのを覚えている。

ところで、領事館に着いたとき、もう1つのカップルが婚姻届を出しに着ていた。
30代の恰幅のいいアメリカ人男性と、20代後半と見られる小柄な日本人女性。

彼らは婚姻届を出すにあたって、少しもめていた。
女性に迷いがあった様子で、男性が静かではあるが一生懸命に 説得している様子。
女性の両親に反対されているような感じで、踏み切れないように見えた。

私たちはニコニコしっぱなしだったので、とても対照的だった。

彼らは少し時間はかかったが、領事館で結婚証明書を作ってもらい、同じように 徒歩で区役所に来た。
でも、またそこで、婚姻届を出すかどうかでもめている。

相当悩んでいた様子だったが、私たちの手続きは終わってしまったため、
その後あの二人がどうなったのかわからない。

彼らも、幸せになっていればいいな。

私たちは 書類上、両国の政府から「夫婦」と認められただけで、現状は何も変わっていないのに、
なんだか本当の夫婦になれたような気がして、嬉しかった。

さあ、喜んでいるのも つかの間、
アメリカ永住権取得に関する様々な書類を集め、つつがなく、期限までに提出しなければ、渡米できない。
私の毎日は アルバイトと結婚式と、渡米の準備と、デートに大忙しだった。