チャプレンのブログ・ALSなんか大嫌い

アメリカでチャプレンとして働いています

キリストの十字架

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今週は受難週。

先週、教会に行くと、礼拝堂の中心に実物大の木の十字架が ドーンと立てられていて、
とてもインパクトがあった。
それも、きれいな木ではなく、あら削りで汚れていて 生々しい臨場感がある。

約2千年前にイエス・キリストが十字架につけられ、すべての人の罪を背負って、罰を受け死なれた。
あんな、恐ろしい十字架にイエスははりつけになられたのだと ヒシヒシ感じる。

十字架は、死刑に使われた最も残酷な道具であり、
同時に、私たちクリスチャンにとって、神の愛と希望の象徴でもある。

神が 私という無に等しい罪人を 絶大な愛で愛し、ご自分の大事なひとり子の命さえ惜しまずに、
私のために犠牲にしてくださったのだ。

この金曜日は、キリストが十字架にかかられたことを覚える日。

そして、日曜日がイースター。(復活祭)

キリストは、神であるため、死によって滅ぼされることはない。
文字通り、死からよみがえられ、死を打ち負かされたのだ。

人間は「死」をことのほか恐れているが、キリストは死に勝利された唯一のお方。

当時、大勢の人が集まるところに キリストが肉体をもって復活したことを示すため、現れたことが、
聖書の記事に記されている。

クリスチャンは死を恐れない。
死は最後ではない。
永遠のいのちの通過点なのだ。

私の夫ジムも、勇敢にこの通過点を通って、天国に行ったのだ。


さて、アメリカでは、受難週を 飛び越して、イースターのことばかり。
店では、イースターの飾りものが ひしめくように売られている。

まず、イースター・バニー。
22年前に夫と初めてアメリカで生活し始めたとき、なぜ、「うさぎ」が象徴なの? ときいてみた。
どうやら、ウサギは多産なので、縁起のよい動物とされているから、ということのよう。

そして、イースター・エッグ。
色とりどりの卵型のプラスチックの卵。中に小さいギフトが入るようになっている。
(ちょうど日本の「ガチャガチャ」みたい)
本物の卵だと 衛生上問題になることもあるため、プラスチックの卵で エッグハンティングをする。
「殻を破ってヒヨコが生まれる」ことが、キリストの復活を象徴しているのだ。

キリスト教の行事が文化になじんでいるのは、喜ばしいことだとは言え、
クリスマス同様、どこか、内容のない 商業ペースでことが進んでいる気がする。

私自身まだ、批判をするには早い。
これからもアメリカ社会を観察するれば もっとよくわかってくるだろうと思う。

ともかく、今週、特にこの金曜日(受難日)は、クリスチャンにとって、最も感慨深い日であり、
キリストの苦しみを思って、謙遜にならされる日である。

私のために尊いいのちを犠牲にしてくださったイエス様、ありがとうございます。