チャプレンのブログ・ALSなんか大嫌い

アメリカでチャプレンとして働いています

散髪

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                初めて夫の髪を切る私


当時、夫の髪は長めだった。
マシュルームカットというか、時代遅れのビートルズスタイル。

これからは床屋に行かずに、私に髪を切ってほしいと言う。

母が、大昔に美容師をしていたこともあり、私自身生まれてからずっと母に髪のことは任せてきた。
そこで、母が私に技術を伝授してくれることになった。

それ以来、22年間 私が夫のヘアースタイリスト(?)となった。
夫の髪質は 軽くウェーブがかかっているので、失敗が目立ちにくく、素人でもなんとかできたのだ。

結婚2年目のある日、アメリカで いつものように家の外に椅子を出して 夫の散髪をしていた。
すると、突然どうしたことか、私の頭が真っ白になってしまい、どう切ればよいのかわからなくなった。
「ど、どうしよう・・・・。急に切り方を忘れちゃった・・・・。」

夫は、あせって、「ストップ、ストップ!!」
「手を止めて、神様に思い出させてもらえるように お祈りしてみて!」と言う。

そして自分も祈り始めた。
「神様、どうぞ、リエが切り方を思い出しますように」

(子供のように素直な彼は、いつもどんなときも、神様に語りかけたり、祈ったりしていた。)

すると、私も平静を取り戻し、手がいつものように動いて、無事に最後まで散髪ができたのだった。
とてもなつかしい思い出だ。

ジムは子供のころ、ひそかに想いを寄せていた女の子から、「耳が小さいね」と言われたらしく、
耳のサイズがわからないように、いつも耳の上部半分を隠して切るようにと 私に指示を出していた。

(私はジムのことを ハンサムだと思うのに、本人は自分の顔や姿にコンプレックスを持っていた。)

22年間、夫の髪を切り続けたが、果たしていくらのお金を節約することができたのだろう・・・・?