チャプレンのブログ・ALSなんか大嫌い

アメリカでチャプレンとして働いています

マウント・バッチラー

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          上の写真 バッチラー山(2700m級)
          下の写真 バッチラー山のリフトから見えるシスターズ(3000m級)の山肌

バッチラーとは、インディアンの言い伝えによると、シスターズの山のすぐ近くに居ながら、
どれとも結婚できずにいるので、独身(バッチラー)という名前がついたのだそうな。
ここオレゴンには、インディアンの言い伝えがたくさんあり、地名もユニークなものが多い。

セントラル・オレゴンの山脈付近には、サン・リバー、ブラックビュート・ランチ、イーグル・クレストなど
リゾートも多く、夏は避暑、冬はスキーで賑わっている。
Mt.バッチラーの雪は、西海岸でも 有数のパウダー・スノー(粉雪)で 最高の雪質とか。


さて、1985年の夏、ジムは私をバッチラー山に連れて行ってくれた。
夏の間、スキーリフトに乗って、頂上まで行くことができる。

リフトに乗ると、地上からは見えなかった、素晴らしい景色が見えた。
スリー・シスターズの赤茶色の山肌と 雪をかぶった部分が なんとも言えない ダイナミックな模様に見える。
私には、シャチ(オルカ)の体の模様のように、恐ろしく、美しいものに見える。

感動に足がすくむというか、鳥肌が立つというか・・・・。 言葉でなんと言えばよいのだろう。

ところが、私の感動とは、裏腹に、ジムは強度の『高所恐怖症』であることが、判明。

楽しんでいる私をよそに、ジムは半パニック状態。目を閉じてしまっている!

「わー、ほら後ろの景色、見て! きれいー!」と私が言うと、
「わかった! わかったから、振り返らないでくれ! リフトが揺れる!!」 とジム。

「リエは足をぶらぶらさせすぎだ! じっとして! 揺れてるから!」と
まるで 息もさせてもらえないような ギョウソウで 真剣に怖がっている。

私は、いたずら精神旺盛な性格。
そういう人を見ると、からかい心に火がついてしまう悪いところがある。

わざと、揺れるようなことをして ジムを怖がらせたり・・・・。
今から思えば、ジム、ごめんね。

30分ほど、リフトに乗ると、やっと頂上。
これがまた美しい景色。
天国とはああいう感じのところなのだろうかと思うほど、あんなに美しい景色はあまり見たことがない。

行けども行けども、続く森林。 その中に点在する 青い湖。

私たち二人は、ずっと岩の上に座って いつまでも 景色を楽しんだ。

ジムはよく「オレゴンには 神様が住んでいる」と冗談で言っていたが、
まさに、「神様はオレゴンだけ特別に美しく創造されたのかな」と思いたくなるほど。

『はじめに、神は天と地を創造された』 聖書 創世記 1章1節

神の創造された大自然は、私たちを圧倒する。

また、その内 母を連れて行ってあげたい。