チャプレンのブログ・ALSなんか大嫌い

アメリカでチャプレンとして働いています

市民権取得

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私は市民権取得のため、政府から送られてきた本を勉強。アメリカの歴史や、政治形態などを学んだ。

ポートランドに来てしばらくして、市民権取得の試験を受けた。

一生懸命勉強して行ったのに、「アメリカの初代大統領の名前は?」とかいった簡単な口頭質問と、筆記だったので、私は肩透かしにあったように思って、腹立たしくさえあった。

「アメリカ政府は 移民をバカにしているみたい!」怒って私が言うと、
ジムは、「英語教育も全く受けたことの無いお年寄りたちも、世界中から移民してくるのだから、簡単にしてあるんだと思うよ。」と、さすがによいことを言って私をなだめた。

アメリカは移民の国だ。
(日本国には 移民局すらなく、「入国管理局」で出入りを監視するのみ。)
なるべくなら移民させてあげようという意向なのだろう。

ことなく試験に受かった私は、しばらくして連邦裁判所で市民権の授与セレモニーがあった。

そこで私たち新たにアメリカ市民となった者一同は、心臓の上に右手をあてて、アメリカへの忠誠を誓う
Pleadge of Alliegenceを裁判官の前で唱えた。

I pleadge Allegiance to the flag
of the United States of America
and to the Republic for which it stands,
one nation under God, indivisible,
with Liberty and Justice for all.

ものの30分ほどで、晴れてアメリカ市民権を得た。

永住権と市民権の差は、選挙権のみ。永住権保持者には選挙権だけが与えられていないが、他はすべて同じ。

また、もともとのアメリカ市民と、帰化市民の違いは、帰化した市民には大統領になる資格がないということぐらいだ。「ぐらい」とは言え、大統領になれないなんて・・・。

私はよくジムに「これからどんなにがんばっても、大統領になれないなんて、残念!」と冗談を言ったものだった。

だから、キッシンジャーも大統領になれなかったし、アーノルド・シュワツネガーもなれない。

ともかく、私は以前、アメリカ人男性と、ヨーロッパ女性の国際結婚夫婦が、ヨーロッパを旅行中に戦争が起こり、国籍が違うと言うことで、空港の税関で引き離されて、非常に不安だったという話を聞いたことがあり、もともと、夫婦で同じ国籍を持っているほうがよいと思っていた。
そういう訳でも アメリカ市民権が取れて、安心できた。

両親の移住計画も順調に進んでいる様子だ。

あとは、彼らが渡米するのに合わせて、4人で住める家を探さなければ・・・・。
(また 引越しだ・・・・・・・)