チャプレンのブログ・ALSなんか大嫌い

アメリカでチャプレンとして働いています

ジムの仕事

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                  シアトルで


ジムは、キリスト教心理学のカウンセリングを学んだため、教会のカウンセラーとなることを希望していた。

ところが、教会でカウンセラーを雇うところがほとんどなく、たいていはその教会の牧師がカウンセリングを担当していたのだった。

そのため、仕事探しは難航・・・。

教会以外のカウンセリングセンターなども考えたが、一般カウンセリングとキリスト教カウンセリングは、基本が違いすぎていた。

たとえば一般カウンセリングでは、夫婦の問題の場合、問題解決ができない場合離婚と言う風に考えるが、キリスト教カウンセリングでは、夫婦の問題を解決し、新しい夫婦関係が築けるように助ける。

ジムは、いっそのこと、自分の事務所を開くことを考えた。

クリスチャンカウンセラーの少ない中央オレゴンにだ。

彼は、一人で中央オレゴンに部屋を借り(単身赴任?)教会を回って、牧師たちと合い、自分のビジョンを語って、教会でカウンセリングが必要と思われる人を紹介してもらった。

私は収入を確保するためにポートランドに残り、仕事を続け、メドがついたら中央オレゴンに写るという計画。

彼は、基礎を築くために 一生懸命努力した。

私は日曜日しか休みが無かったので、土日になるとジムが4時間運転して会いに来る。

その間にジムからよく素敵なカードや手紙を受け取った。

ほとんどが、「もうすぐ一緒に暮らせるように努力するから、しばらく辛抱してほしい。」
      
「二人が離れて暮らすのはつらすぎる」そんな内容の手紙が今も私の手元に残っている。

数ヶ月間の努力の末、ジムは残念ながら、中央オレゴンでのカウンセリングの仕事は断念すると決めた。

何か他の仕事で収入を得ながら、長期的にコツコツとやっていかなければ、この仕事はできないと気づいたが、

中央オレゴンは就職難。そんなに甘くはなかったのだ。

ジムは、ポートランドに戻り、福祉ホームの仕事についた。

知能障害のある人たちを世話する施設での介護の仕事だった。

夜中のシフトもあり大変だったが、尊い仕事だと言ってがんばっていた。