チャプレンのブログ・ALSなんか大嫌い

アメリカでチャプレンとして働いています

ポートランド・レスキュー・ミッション

今日、神学校では、「奉仕の日」ということで、それぞれに分かれて、清掃や奉仕活動に出かけた。
 
私は、ダウンタウンにある ホームレスを援助する団体 「ポートランド・レスキュー・ミッション」 に参加。
 
ここでは、365日 3食の食事を 無料提供している。 (朝食 150人、昼食 50人、 夕食 300人)
 
そのほかの活動としては、毎日の礼拝、
 
レジデンスと呼ばれる ホームレスから社会復帰をするための 18ヶ月の訓練とその宿泊所、
 
必要なケアーのための 物資的援助活動、カウンセリング、就職活動の援助 が なされているという。
 
 
ホームレスになる原因は 3つあるという。
 
 1.精神的な病により、普通の生活ができない
 
 2.麻薬やアルコール中毒のため、家族や施設から見放される
 
 3.貧困
 
 
これから、冬になると、ホームレスには厳しい季節となる。
 
施設を見学して、話を聞かせてもらったあと 昼食サービスがあり、
 
ホームレスの人たちと一緒にテーブルについて 話をしながら食事をいただいた。
 
 一人は、クリスさん44歳の男性。
 
  ヘロイン中毒から最近立ち直り、このリハビリ施設に入所して2ヶ月とのこと。
 
 もう一人は、ガーさん、60歳ぐらいの男性。
 
  アルコール中毒で ホームレスだったところ、立ち直る決意をして 施設に入ったという。
 
 「ここは、どんな過去のある人間でも、わけへだてなく 受け入れてくれるすばらしいところだよ。
 
  教会には、むかしは行っていたけど、気後れがして、いい服もないし・・・、なかなか行く気がしなかった。
 
  でも、最近 ミッションが連れて行ってくれるって言うんで、行って見たらね、
 
  なんと、その教会が 自分が子供の頃住んでいた家の2軒となりだったんだよ。
 
  それに、みんなジーンズに Tシャツで ラフな格好してて・・・
 
  その近所もなつかしいし、2,3回続けて行ったんだが、みんな良い人ばかりでね
 
  ぼくのことを 「ガー」と ちゃんと名前で呼んでくれて・・・・・  とっても うれしいよ」
 
 
社会から取り残されているという つらい心理的な状況のなかで、闘いつつもがんばっているおじさんの
 
素朴なことばに こころを打たれた。 
 
 
神は、すべての人を愛しておられる。
 
苦しい状況の中で、どん底まで 落ちてしまった人たちが 人の愛を通して 神の愛に触れ
 
本来の自分の姿に戻り、一人の人として尊厳を取り戻し、しあわせをつかんでほしいと願う。
 
 
今日、見学に行った学生15人のうち、何人かは自分の将来の道として 
 
この仕事のことを真剣に考えているだろう・・・・
 
地味だけれど、ダイナミックで必要とされているミッションの仕事。
 
 
いつも きれいな環境の中で、ここちよい生活をさせてもらっていることに 感謝を覚えるのと同時に
 
恵みを恵みとも思わず 当たり前のように 思っている自分が とても恥ずかしく、チャレンジを受けた。