モルディブ旅行 その4 首都観光
モルディブの首都マレの観光に出かけることにした。
都会には あまり興味のない私達だが、
『観光客のために作られたリゾートの中だけを見て、モルディブを見たとは 言えないのでは?』
『モルディブの人々の暮らしみたいなものを 少しでも見てみなければ・・・』と言う気持ちから 参加することに。
ホテルの島から 高速ボートで20分のところに、首都マレはあった。
よく考えれば、そこは空港のあった島の隣の島で、たくさんビルの建った島が見えていたのだ。
首都のマレ (この写真は借り物)
船着場には、モルディブ人の観光ガイドの男性が待っており、
中国語、英語、日本語など それぞれの言葉で 専門のガイドさんが用意されていた。
私たち夫婦は もう一組のアメリカ人の若い夫婦と一緒に英語ガイドに振り当てられ、観光開始。
首都マレはとても小さく、2.5キロ平方しか面積がないところに、6万人もの人口があろうという・・・。
その中に、政治関係の機関、警察機関、大統領府、国会など すべてのものが詰まっている。
まず、最初に言ったのは モスク。
モルディブでは
国民の100%が イスラム教徒らしい。
その他の宗教の集会は禁じられている。
外国人で モルディブ人と婚姻などして
社会に入るためには イスラム教に
入信しなければならないという。
ちなみに、モルディブは、もともとインドから
伝えられた仏教国だったが、後に イスラム教が
伝えられ、イスラム教国になった。
モルディブは イスラムでもスンニ派らしい。
このモスクは 巨大なモスクで
5000人収容可能。
例のごとく、内部の見学は
ひざと肩を出した格好では 禁止ということで、
ショールと サルーンを 入り口で借りる。
この国では、女性の軍人さんも、
入国管理の女性役人も、町を行きかう女性も、
みんな、長袖&長ズボンに 顔だけ出して
スカーフをきちんと巻いている。
内部の様子 ↓
カーペットの模様は お祈りをするときに
きれいに並んで ひざまづき、
座って頭をつけるガイドライン・・・・
隣のホールでは
座って熱心にコーランを読む
男性の姿があった。
さて、街の中はと言うと・・・
ここも バリ島や バンコックのように
オートバイがたくさん走っている。
モルディブでは、去年から 初めて
首都マレにバス・システムが導入されたが
それまでは、何の交通手段もなかったため
バイクが主流なのだとか。
それにしても、バリでもモルディブでも、
ホンダ、よう もうけてはりまっせ~!
(ほとんどが ホンダ)
外資かせぎのために
国を開き、観光に力を入れる
政府の政策は、
保守的なイスラムの教えに
反する自由な外国人を
入れることになると、
国策批判する宗教の
リーダー達も多いらしく、
この日も、
政府の建物の前で
デモンストレーションが・・・
「クーデターでも
起こったら 大変だ~!」 と
大柄で 隠れようにも
隠れられない明らかな
白人である夫は、大人しく目立たないようにしていた・・・・・
野菜マーケットに立ち寄った。
モルディブでは 土地に限りがあるため、農耕の出来る島で採れたものが首都マレに運ばれ販売される。
マーケットの店を開く場所は、政府から無料で貸し出されているが、公平に順番に店が出せるように、
一週間店を出したら、場所を立ち退き、次の順番まで店を出せないと言う具合になっているらしい。
この日は、雨rが降ったため、青いシートがかけられていた。
色とりどりのトロピカルな果物や
日本でもよく見るような野菜が
豊富に盛られて売られている。
新聞で巻かれたモルディブのタバコ ↓
イスラム教では、飲酒がダメだけど、タバコはいいのね・・・
いろいろなものを試食させてくれた 親切なお兄ちゃんたち
小ぶりのバナナは実が濃い黄色ですごく甘かった~
次に来たのは 魚市場。
もう、夕方だと言うのに、まだたくさんの魚が置かれていて やり取りがされていた。
魚市場は 早朝に取引が行われると言うのは、ここで違っているのだろう・・・
体長が1mはゆうにある ツナを並べて売る男性 →
買ったツナをさばいてもらう客
↓
港の周りは とても活気があった。
バナナを船から降ろした男性
↓
かくして、4時間の首都マレの観光は終わった。
ガイドの男性は、堪能な英語で詳しくモルディヴのことを説明してくれた。
モルディブ人としての政治や宗教に関する個人的な見解も 盛り込みながら・・・・
彼は、ある時、それがもとで警察から逮捕され、9日間も牢屋に入れられた経験もあるのだとか。
自分のガイドをそれとなく聞いていた 現時の人間から よろしくない意見を観光客に話していると
当局に密告されたのだという。
モルディブは、経済の発展のために 保守的な伝統や考えをある程度犠牲にしているようだが、
その反面、極力伝統を守ろうとする努力の結果、信仰の自由や言論の自由が規制されるという
微妙なバランスに苦しんでいるところのように見えた・・・・
首都マレの観光をさせてもらって、色々考えさせられ 勉強になったのはいうまでもない。
モルディブを発つ際に空港から見えた首都マレ