チャプレンのブログ・ALSなんか大嫌い

アメリカでチャプレンとして働いています

動揺


週が開けて 職場に戻って、コンピュータで
自分の担当の患者Cさんのカルテを見て驚いた

金曜日に誕生日で お祝いのことばを言ったばかりの患者Cさんが
心肺停止になり、集中治療室(ICU)に運ばれたことがわかったのだ

この方は、まだ若いのに、心臓を患っておられるが、他の病気ももっておられ
手術を受けることができない

ちょっと攻撃的な気質もあって 医者や看護婦たちも手こずっている
治療方法や、対処の方法に 苦情を呈したり 反抗したりされる

でも、チャプレンの私には紳士な態度で接し 会話がはずむ
私が部屋に行くと、とても喜んで待っておられる

性格が問題して刑務所に入ったり、定職をもてないという問題も・・・

ここ2ヶ月、いろんな人生の話や、価値観、宗教の話をして ケアーしてきた


カルテを読んだとたんに、すごいショックを受けて すぐにICUへ・・・・

いつなくなるかわからない患者さんたちのケアーをしていると
それほど動転することはないのだが、なぜか今日は気持ちが動揺してショックだった

なぜかな・・・・
皆から 乱暴で扱いにくい患者として 敬遠されているCさんだが、
よく考えると、私はこのどうしようもない子供のようなCさんが
いたずらっ子の子供のように思えて 嫌いになれないのだ


幸い、Cさんは一命を取り留めたが、意識も失い、真っ青な唇になっておられた
声をかけても もちろん返事はない・・・

いつも共にお祈りしていたように Cさんのために祈った

明日は、意識が戻られるのだろうか・・・
それとも・・・・


毎回の会話が最後になるかもしれないことを 肝に銘じて
最善のケアーを目指さなければと、あらためて心に誓った