チャプレンのブログ・ALSなんか大嫌い

アメリカでチャプレンとして働いています

コロナ・ウイルスの影響 1.日常生活編



世界に影響を及ぼしている武漢コロナウイルス

ここアメリカのシアトルでも、その影響は深刻だ

ここ1ヶ月前までは アメリカ一般市民にとっては「対岸の火事」的な態度で、
遠い世界で起こっている大変な事柄として、ニュースを見守っていた

私の夫もしかり。
中国に近い日本にとっては もっと身近な事件なのだから、
日本に住む家族をもつ私としては、最初から真剣にニュースをフォローしていた

日本のニュースは 中国共産党や WHOの正式発表を土台とした まったく物足りないものなので、
Youtubeを中心に情報を得ては、夫にその深刻さを伝えていたのだが。。。

やはり、夫にとっては 対岸の火事だったのだ
「そうなんだ~」くらいで まだアメリカには関係のない出来事のようだった。。。。


ところが!

ここ1ヶ月、シアトルでも多数の感染者や死者も出て、
日常生活が大きく変わってきた

スーパーに行けば、
トイレットペーパー、ティッシュ類は売り切れているし、
缶詰の野菜、肉類、冷凍食品、それに日持ちのする穀類もどんどん消えている

Costcoでは店に入るために 初めて25分も並ばされるはめになった
こんなことは 初めてだ

だいたい、列に並ぶなんてことに慣れてないため すごく不便に感じてしまう
シアトルでは道路の渋滞には みな慣れているけどね

学校は6週間の休校、レストラン、コーヒーショップ、バー、図書館、運動ジムは店じまい
それに、クリニックや歯医者からも休業メールが入ってきた


カナダとの国境を封じるのと同時に アメリカ市民権の取得にも影響があるようだ

私の知人はご主人がカナダ人であるため、国際旅行など夫婦で旅行するのに不便で、
アメリカ市民権の取得を決意された

数年かけて書類選考、面接(妻である知人ももちろん面接を受けた)テストなどの準備を経て、
この月曜日に 晴れて市民権を取得することができたのだそうだ
ところが、ウイルス感染の影響で、妻である知人は同席することを許されず、
連邦裁判所の外で待たされることになり、
「すごく楽しみにしていたのに、晴れの機会に同席できなくて、残念だった」と
とても残念がられていた。

と、その話を聞いているときに、彼女の夫からEmailが入り、
「コロナウイルスの影響により、今日から(水曜日)市民権取得の手続きは
当分延期されることとなった」との国のニュースを知らせてきたのだった

「同席できなくて、残念とか思ったけど、
 市民権が受理できただけでもありがたいと思わなきゃね
 ギリギリセーフでよかった~」と ホット安堵


かと思えば、夫の知人は 家族全員が中東の出身で
彼を除いて全員がこれまでにアメリカ市民権を取得。
面倒くさいと延び延びにしていたところを、
一念発起して 取得のための手続きをすべて終え、
「明日が取得の日」ということで 
「そのために仕事の休みを取ったのに、
 その日にたまたま 市民権取得の無期延期の知らせが届いた。。。」と
残念がられていたそうな。。。


いろいろな大事な人生の局面が ドラマのように人々を襲ったのだとわかる



うちでは、夫がもともと危機意識が高い
日ごろから、「生きていること、イコール危機だ~~!」と言っている変わり者で、
自分をいつも崖っぷちにおいて考えている夫

例えば、運転すれば事故に遭うものと想定しているし、
    自分は解雇される確率が高いと考える などなど・・・

彼は緊急事態に備えて、3畳ほどの大きさの押し入れを 備蓄用倉庫としている

食料、電池、懐中電灯、マッチ、コンロ、寝袋、水(大きなポリ容器がいくつも)
トイレットペーパー、救急医療キット、着替え などを普段から揃えている

時々、私も呼び出されて、何がどこにあるのかなど、知って置くように確認させられる

お互いに仕事などで離ればなれの時に 非常事態が起こった場合は
どこで落ち合うかも話し合ってある

「中東のどこぞの国のように、狂った現職アメリカ大統領から
 いつなんどき、自国民に対して ガス爆弾や生物兵器など 打たれるかもしれない。
 そうでなくとも、トランプがいるお陰で、アメリカは他国から狙われている
 西海岸でも大都市のシアトルは危ない」

などと言っているが、本当はこの地域は 火山噴火や地震の被害が予想されているのだ
そのために、保険も見直したり、この人はぬかりがない

なので、今回の緊急事態は、ちょうどよいドリルというか、練習のようなものだ
急な緊急というよりは、徐々に進行しているので、少しは時間稼ぎができる

それにしても、この異常事態はいつまで続くのだろう
当面、武漢ウイルスの影響はおさまりそうになく、
これからも、多数の感染者、死者が出るのだろう

産業の解雇に伴って 失業者も相当数出るものと思われる

私たち夫婦も仕事を解雇されずに続けることができるのだろうか・・・・