チャプレンのブログ・ALSなんか大嫌い

アメリカでチャプレンとして働いています

農場の現実 4 食肉

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父の農場では、動物には名前を付けない。 彼らは、いつかは食卓に上がる運命だから。

年に2度、業者がトラックでやってきて、牛を連れ去り、2,3日後には パックになって戻ってくる。

ステーキ、角切り、ミンチ などなど、冷凍パックにきれいになって。


クローチ家では、毎日のように牛肉を食べていた。

半年で1頭を食べてしまわなければ、霜焼け(フリーザーバーン)になって、肉が駄目になる。

そのため、せっせと牛肉を食べ続けるのだ。


父がバーベキューでステーキを焼くときは、4人家族なのに必ず5枚のステーキを焼く。

1枚は味見ようとして、焼くのだ。

アメリカ人は、肉の焼き方にうるさく、ミディアムだの、レアーだの 好みがある。

サラダなどを用意していると、父が外のグリルから 味見用のステーキを小さく切って つまようじで渡す。

母は試食して「私のは これぐれいのレアーがいいわ! これ以上、焼かないで。」

ジムも「僕のは、もう少し焼いて」などと、 焼き加減を注文。

ひとりひとりの好みを確認するために、1枚余分に焼くのだ。

日本の私の家族は、ステーキなんてまり食べなかったため、この様子に、なんと贅沢なのだろうと驚いた。

夕食のテーブルでは決まって

「この肉、なかなかおいしいわね。」

「ああ、ほら、あの茶色の牛だよ。」

なんて、会話をしながら食べたものだった。


アメリカに来て 急に肉の摂取が増えたので、私の体も びっくりしていたことだろう。