チャプレンのブログ・ALSなんか大嫌い

アメリカでチャプレンとして働いています

農場の現実 5 少年ジムの恐怖

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ニワトリは、もちろん 卵と食肉用のために飼っていた。

時々、両親がニワトリの首をはね、さかさづりにして血を抜き、熱湯につけて羽をむしる。

肉が食卓にのぼるまで、何の手もかけずに、お金だけ払って 肉になった状態のものを買っていた私にとって、

いのちを手にかけるという当たり前のことを、直視しないままに生きて来たことを 実感させられた。


ところで、ジムが時々話してくれた 子供の頃のおもしろい話がある。

ジムの両親は、まだジムが小さかった頃、田舎に住んで小さな畑を持っていた。

そこでは、ニワトリも食肉用として飼っていたらしい。


ジムが4,5歳のころのこと、父が、ニワトリをさばくため、大きな包丁で首を跳ねた。

すると、どうしたことか、このニワトリは、タタターッと走り出して、ジムの後を追いかけ始めたのだと言う。

ジムは、ヘッドレス(頭なし)チキンに 追いかけられて、恐怖のあまり、逃げ惑った。

おそらく距離はそれほどはなかったと思うが、少年ジムの頭には そのときの恐怖があまりにも強く焼きついた。

それ以来、ジムはニワトリが嫌いになった。

でも、食べるのは 好きだった。

ジムは私の料理するチキンカチャトーレや、シソを巻いてから揚げにしたものが特に好きだった。


さて、このことを書いていて、ジムの話を実証するドキュメンタリー番組を見たことを思い出した。

インターネットで検索してみたら、なんと、頭なしニワトリが18ヶ月も生きていた記録があるのだ!

そのニワトリは マイクと名づけられ、今ではお祭りや ファンクラブのイベントもある様子。

信じられない人は、サイトをどうぞ。

http://en.wikipedia.org/wiki/Mike_the_Headless_Chicken

http://www.miketheheadlesschicken.org/story.html

有名になったマイクは、あちこちを旅行し、最後はアリゾナを旅行中に死んだという。

Believe it or not ??!!